2010年04月21日

バイオグラフィBLOG 28

苦労してやっと手に入れた出会いを失くしても
僕は落ち込むことはなかった。

落ち込むどころか、むしろ
「失恋という経験」
を味わえただけでも感動だった。

失恋したということは
「出会いがあった」
という紛れもない事実。

そもそも出会いがなければ
失恋もヘチマも何もない訳であり

そう思えば

それが失恋でも、たとえ裏切り行為であったとしても
女性と関われていたという事実が何よりも嬉しかった。

失恋したてで、ちょっぴりハートブレイクの僕は
いつもより少し元気のない気分だったけど

失恋したという事実を誰にも信用してもらえず
ただの見栄っ張りに思われていたのが悲しかった・・・(苦笑)

嘘じゃないって!
本当にフラれたんだってば!!


だったら本当にフラれたっていう
証拠を見せてみろよ。

しょ、証拠は・・・ないっ(汗)

男だらけの生活をしていたあの頃の僕たちにとって
「失恋」とは、悲しいことなんかじゃなく

自慢であり、勲章であり、まさに奇跡だった。

結果的にはハッピーな経験は
何一つなく終わってしまったけど

たとえ男だらけの寮生活でも

自分の行動次第でいくらでも出会いは
あるんだってことに気付けただけで
僕には十分過ぎるほどの収穫だった。

とは言うものの、いつまでも
失恋ばかりに喜んでもいられない。

本当の幸せは
失恋することじゃなく、恋愛をすること!

それまで週末だけだった僕の脱走は
いつしか週5にまでペースアップして行った。

見つかれば罰の重い
「脱走」というリスクはあったけど

華のハイスクールライフを
“少年ジャンプに夢中”で
終わらせてしまうよりは、よっぽどマシだった。

最近、「脱走」多過ぎやしないか?
見つからない様にマジで気をつけろよ。


連日脱走を繰り返していた僕は
友だちから心配をされたりもしたけど

見つからなかったら
もったいないじゃないか。


それに指導員たちだって僕たちと同い年だったら
きっと今頃、一緒になって脱走してるハズだって!

せっかくの忠告をそう言って切り返すことで
僕の眠らない夜は途切れることなく続いた。

2年になった僕たちはすでに社会人として
立派??に仕事をし、給料を得ていた。

学費や食費に寮費を差し引いても
17の僕たちには十分過ぎるほどのお金が残った。

17歳という年齢だけを見れば
僕たちはまだ学生だったのかも知れない。

だけど、給料をもらい社会人として
働いているという目で見れば、立派な大人。

規則を守り、褒められて優等生で終わったところで
フラストレーションを溜めたまま
今、一番やりたいことをやらずに終わったんじゃ
いったい誰のための何のための人生だ!?

規則を守るということは
1%というわずかな可能性をなくすこと。


つまらない大人に人生まで管理されることなく
僕は僕だけの人生を歩むんだ。

あの頃の僕は罪も罰も恐くなんかなく
ただ何一つ「輝かしい青春」もなく
十代を終わらせてしまうことだけが恐かった。

ルールを破ることには
「罰」というリスクがあるけど

ルールを破らないことにだって
「後悔」というリスクが付くんだ。

人生という長い目で見れば
僕は迷うことなく「後悔」しない方を選んだ。

結果的には卒業するまで
僕は数え切れない程の脱走をしたけど
寮長や指導員たちに見つかることは1度もなく

そのおかげで数え切れない程の
エキサイティングでスリリングな経験を
僕は手にすることに成功した。

ナンパは圧倒的に断られることが多かったけど
それでも楽しい思いが出来たのも間違いのない事実。

かの有名な発明王エジソンだって
「1000回の失敗は1001回目に訪れる成功への準備期間」
って言っていただけに

“そこから”得られた様々な出来事(ドラマ)は
僕にとっても計り知れない「経験」となった。

時には

俺の彼女に何声かけてんだ!?

なんてちょっとヤバイこともあったけど

恐い思いも、痛い思いも、恥ずかしい思いも
全て生きているからこそ味わえる醍醐味。

ただ寝て過ごしていることと比べれば
どんなことでも全然楽しかった。

少年ジャンプに夢中になり
規則通りに就寝していたならば
間違いなく絶対に味わえなかった

甘くて切ないエネルギッシュで
エキサイティングな経験を僕は手にした。

振り返ると

まだ十代だったあの頃の出会いや経験の記憶が
今の自分を形成していると言っても過言ではないくらい

自分の起こした経験から
自分自身、強い影響を受けている


そんな気がしてならない。

男だらけで規則だらけ。
ヤンキーでファンキーな
フラストレーションいっぱいの毎日が

爆発的な行動力を生み出してくれたのなら
それはそれで結果オーライってもの。

学校に行くだけで出会いや偶然が自然とある様な
そんな“恵まれた環境”での毎日だったら
きっとこんな風には思えなかったに違いない。



時が流れ、数年後の同窓会で
あの日、僕の脱走をやめる様に忠告した友達から

出来れば僕も1回くらい
“脱走”を経験してみたかったな。


フェンスを乗り越え
暗闇に消えて行く君の背中を
僕はいつも見ていたんだ。

懐かしそうに、そしてちょっと寂しそうに
ポツリと漏らした彼のセリフが今も忘れられない。

(だったら一緒に来れば良かったのに)

なんてことを思いながら、後悔とは

起こした行動にあるんじゃなくて
起こさなかった行動にあるんだって、僕は思った。



posted by Morii at 11:08| 日記

2010年04月17日

バイオグラフィーBLOG 27

隔離された男だらけの寮生活の中では
「絶対にない」と思われていた出会い。

脱走という危険なリスクを負い
恥ずかしい思いをすること、ン十回。
断られ続けること、ン百回?

苦労と引き換えにやっと手にした出会いに

世の中に
「絶対ない」なんてものはない!!
って思った。


確かに男子寮内にいる多くの生徒たちにとっては
この状況で「出会い」なんてものは
絶対ある訳ないと思っていたかも知れない。

だけど事実

この生活の中で僕が彼女を作ったのは
紛れもない事実なんだから、やっぱ

「絶対に出会いがない」
なんてことは絶対ない!!
って思う。


むしろ世間では

眉毛をチョンチョンにしたリーゼント頭が
こんなにたくさんで寮生活を送っている方が

絶対にないって!!
(笑)


彼女が出来たことで
ヤンキールックを卒業した僕は、いきなり
チェッカーズと吉川晃司を足して2で割った様な
独特のファッションに身を包み

なんだそのダサい格好は!?

と仲間内からバカにされながらも
そんなネガティブな言葉はスルーさせ

小指を突きたてて
実はこれからデートなんだよね〜

得意げに自慢する僕に

オイオイ、ウソつけよ。
いきなりそんなオイシイ話がある訳ないだろ。


的な顔をされ
誰からも信じてもらえなかった。

そりゃそうだろ。
僕はみんなが寝ている間に必死に
頑張ったんだから!




これから始まる青春にひとりワクワクしていた。

そんな経験をしてみることで
テストになるといつも高得点を取っている様な連中は
きっと僕が寝ている間も必死に勉強していたんだろうな

な〜んて思ったりもした。

努力に勝る天才なし。

やっぱ寝ている間も惜しんで
努力することが大事なんだよな〜

ひとりニヤニヤしている
そんな僕の期待とは裏腹に
感動はそう長くは続かなかった。

自分の容姿やスタイルに自信が持てず
被害妄想の強かった彼女は

他人のイイ面ばかりを見つけては
自分をネガティブに捉えてばかりいた。

ダメダメって
いったい何がダメなの??


顔もお尻も大きいくせに
胸だけは小さいの。
それに下半身が太いのが嫌なの。

・・・そ、そうかなぁ??

女性と会話が出来るだけでも奇跡に思えていた
当時の僕には、十分なほど眩しく見えていただけに

いや、全然イイっすよ!
最高だと思うよ!


そんな僕の素直な表現に

嘘!!
絶対そんな風に
思っていないくせにっ!!




何故か褒めたつもりの僕は彼女を傷つけてしまい
苦労してせっかく掴んだ出会いは
こんなことが原因で儚く終わってしまった。

まだ何も始まってないよ〜(涙)

複雑な女心がまだ分からなかった僕は
何が原因だったのかよく分からないことで

ただただ、やりきれないエネルギーの
ぶつけ場所を探すしかなかった。

出発前の意気込みとは裏腹に意気消沈した顔で
仲間たちの待つ寮に戻った僕は

「フラれたという事実」があったことすら
信じてもらえなかったことは「言うまでもない事実」だった。

























posted by Morii at 07:43| 日記

2010年04月14日

バイオグラフィーBLOG 26

門限が21時の僕たちにとって
21時以降の夜の街はそれまで
全く見たことのない異空間だった。

「エネルギーの塊」の様なあの頃に僕たちにとって
夜の街ほど楽しいものはなく

週末になると、水を得た魚の様に
僕たちは夜の街を楽しんでいた。

良くも悪くも慣れることで
あれ程、高くて恐かった鉄格子も
いつしか笑顔でピョンピョンと飛び越えて行った。

見つかれば罰が重い脱走だけど
脱走をしなければ100%の確率で
出会いはなかっただけに

迷うことなく僕たちは
重い罰則なんかより
「青春」なく過ごすことを恐れた。

ルールは守るものであり
破っちゃいけない。


ただ大事なのは
決められたルールに従うんじゃなく
「自分のルール」を守ることなんだ!!


「1度きりの人生を楽しく過ごす」っていう
自分のルールだけは絶対に破っちゃいけない!

そんな自己中心的な
僕たちの眠らない週末の目的はただひとつ

「素敵な出会い」
という名のナンパ大作戦!!

いきなり体育館裏に呼ばれて・・・
とか

下駄箱にラブレターが・・・
とか

落とした消しゴムを拾おうとしたら
偶然、手が触れて・・・・

な〜んてことは100%の確率でなかった
男子寮の僕たちにとって「青春」を掴むには
ナンパしかなかった。

夜の街に繰り出した僕たちは
目の前を通り過ぎる女性に緊張しながら

お前が行けよ!
ダメだってオメーが先に行けってば!!

なんてことを言い合いながら

よっしゃ 行くしかない!
と腹を決め

よ、よ、よ
よかったらお茶でも、ど、どう?


生まれて初めてのナンパは
緊張のあまりかなりどもってしまい

はぁ?? (何言ってんの?)
という困った顔をされて見事に撃沈。

気分を変えて
今からどこ行くの?
とトライし続けるものの

今度は恐い顔でにらまれ、あえなく撃沈。

女性さえいれば簡単に出会えると思っていた僕は
続けざまの連続KOに完全に意気消沈。

女性がいることと、出会えることは
似ている様でも全然違うことを知った。

道行く見ず知らずの女性をナンパするなんて
何をどうしていいのか、さっぱり分からず
やっぱ無理だよ〜


諦めて帰ろうか?とも思ったけど
寮に帰ったって寝るだけ。

だったら1%の可能性にかけてみる方が
絶対イイに決まってる!

そう思った僕は

男だらけのタコ部屋に寝に戻るくらいなら
たとえ失敗のオンパレードでも
迷うことなくフラれ続ける方を選んだ。

何それ?
もしかしてナンパのつもり!?


僕たちごめんね〜(苦笑)

宿題が終わったら誘ってね〜

僕たちのナンパは見事なまでの失敗に終わったけど
久しぶりに生耳で聞く女性の声に僕たちは感動してた。

アタックしては断られるたびに

寝ているよりは全然マシ。

断り文句でも女性の声が聞こえることに感激。

成功する確率はたとえ1%でも
100%確率ゼロとは比べものにならない。


そんなポジティブシンキングで乗り切り
僕たちは片っ端から通り過ぎる女性に
声をかけていった。

中には楽しく会話をしてくれる女性も現れ

下手な鉄砲、数打ちゃ当たる

そんな言葉を体で体感した。

99%の確率で失敗していた
僕たちのナンパだったけど

ほんの少しでも女性と会話が出来ること

そして
香水のいい臭いをかげるだけで僕たちは十分に幸せだった。

「悪いのは自分の会話が未熟なせい」

それまでの僕は、上手く行かない全ての原因を
先生や親や友達など他の誰かのせいにして生きて来たけど

ナンパが上手く行かない原因だけは
相手の女性ではなく、自分自身のせいにした。

そう思うことで何度失敗しても
笑顔でトライ出来たんだ。

出会いがないのも男子寮のせいじゃなく
自分の行動力がなかったせいなんだって思うことで
行動パターンを大きく変えて行った。

ナンパに失敗することを恐れちゃいけない。
大事なのは、なぜ失敗するのかを見つけ出すこと。

アタックしてもアタックしても
何度も何度も断られ続ける内に
ある一つの断り文句に気付いた。

それは
“あなたのことを知らないから”

そんな「もっともな断り文句」に
僕は何度もKOされ続けていることに気付いた。

突破口は
キラートーク(断り文句)を見つけ出し
その対処方を探し出すこと。

あなたのことを知らないから・・・って

じゃあ、知ってたら
ホントに一緒に行ってくれたの!?

知ってたら声なんてかけてないよ!
知らないからこそ声をかけてるんじゃないか!!

って言うか
知って欲しいからこそ声をかけているんじゃないか!

そんなあなたは友達や家族のことを
一体どれくらい知ってるっていうんだよ!?

これまでの僕じゃなくて
これからの僕を見て欲しいんだよ!!

何回、何十回とそんな必死の努力と説得を繰り返す中
ついに僕は彼女をゲットした!!

人生はネバーギブアップ。

努力に勝る天才なし。
諦めなければ本当に夢は叶うってことを僕は知った。

決してキレイな出会いとは言えない。

脱走というリスクを侵し
傷つき、恥ずかしい思いをしながらの必死のナンパ。

いやナンパというよりも
むしろ説得や切願に近い交渉の末(苦笑)
やっとゲット出来たそんな泥臭い出会いに

わずか1%の可能性であっても結果を出せば
それは100%に変わるんだってことを、僕は知った。



あの頃の僕たちにとって彼女を作ることは
アルカトラズからの脱出よりも難しい
ミッション・イン・ポッシブルだった。








posted by Morii at 14:46| 日記

2010年04月06日

バイオグラフィーBLOG 25

6時30分に朝礼。
7時45分に寮から工場に向かうバスに乗り
17時に戻る。
17時30分からサッカー部の練習を始め
終わると20時過ぎ。

徒歩10分で寮に戻ると

21時で閉店のため、それまでに
慌しく夕食とお風呂を済ませ
やれやれと思うのが21時30分。

門限は21時。
そして22時20分点呼で
22時30分消灯という毎日。

17歳。
華のセブンティーン。


あの頃の僕たちに、女子との出会いなんて
100%の確率でなかった。

厳しい・・・。
さすがにこの状況下で
素敵な出会いなんて有りえない。

土地勘もなければ
知り合いもいない。
何より時間がない。

ないないずくしのこの状況で
彼女を作るのなんて至難の技。

八方ふさがりな僕は

誰か紹介してよ〜

と地元の友達に電話をかけてみた。

すると耳を疑う意外な言葉が返って来た。

“出会いがない”

で、出会いがないって
確か男女共学だよね??

だったら出会いなんていくらでも
あるんじゃない??

共学共学って言っても
簡単じゃないよ!!

地元にいながら、しかも男女共学校に
通っているにも関わらず出会いがないなんて

なんてふざけたヤロウだ!!

と思いながらも

でもちょっとまてよ。
確かに男女共学だった中学でも
全ての生徒に出会いがあった訳じゃないハズ。

男女共学には出会いがあって
男子寮には出会いがない。

それまでずっと出会いとは
ほぼ「外的要因」で決まるものと決め付けていた僕は

「男女共学でも出会いがない」
という事実に、外的要因が絶対的な
全てではないことを知った。

確かに共学に比べれば
出会える可能性は低いかも知れない。

だけど、だからと言って出会える可能性が
全くゼロではないと思えることで

可能性が高いか低いかじゃなくて
可能性があるか、ないかが
大切なんだって思えた。


人生で一番フレッシュな17歳。
可能性がゼロでない限り
諦めるには早過ぎるぜ!!

そんな僕の脳みそを超ブレークさせる
ある事件が起こった。

ある日、僕は風邪を引いてしまったことで
お休みもらい、病院に行くことになった。

「病院へ行って来ます。」

気をつけてな〜

いつも歩く時間より30分遅い時間に
病院へと向かういつもと違うルートを歩きながら
僕は強い衝撃を覚えた。

!!!!!

何とそこには女子高生&OLさんたちが
めちゃめちゃいるじゃあ〜りませんか!!

いつもの決められたルートには
誰一人いない女性も

ほんの少しの時間と、ほんの少しルートを変えるだけで
こんなにもたくさんいるってことをリアルに感じたことで

「出会いがない」というのは
単なる思い込みでしかなかったという事実に気が付いた。

それまでの僕は「自分の行動範囲内」で
出会おうとばかり考えていた。

それゆえに、なかなか
「出会いがない」ことに気付けなかった。

だけど出会いとは
「自分の行動範囲外」
にあるってことに気付くことで

いつもと違う時間に
いつもと違う道を通り
いつもとは違う行動を取ることで
出会いは見つかるかもって思えた。

出会いがない訳じゃない。

本当は彼女が出来ないことを
“出会いがないせい”
にしていただけなんじゃないか?

自分にだけは嘘はつけない!!

そんな僕もとに
パンクロックの帝王「西尾先輩」が

今週の土曜、オールナイト行くぞ。
と声をかけてくれた。

オールナイトって 
もしかして・・・??

そうや。
脱走や。


規則の中でも
特に罪が重いとされる「脱走」。

見つかれば罰は重いだけに
プレッシャーはあったけど

夜の街は最高やで〜♪

門限もヘチマもあらへん
朝までオールナイトや!

という先輩の誘い文句に
僕は迷うことなく
鉄格子のフェンスを飛び越えた。

それまでずっと
「高い」、「恐い」と思っていたフェンスも
いったん飛び越えてしまえば意外と低く

高い、恐いも単なる
思い込みだったことに気付いた。

(自由や)

寮長の監視が一切ない夜の街に
僕は言葉では言えない自由を感じた。

今までと違う時間と
今までとは違う場所は手に入れた。

あとは今までとは違う行動を起こすだけ。

期待と不安に激しい胸の鼓動を感じながら
僕は暗闇の中を、ただひたすらネオンの指す方向へと
全力疾走して行った。

posted by Morii at 16:31| 日記

2010年04月01日

バイオグラフィーBLOG 24

お早うございます!

それまでの僕たちにとって「挨拶」とは
“するもの”でしかなかった。

2年になった僕たちに

お早うございます。
お早うございます。
お早うございます。

ちょっと廊下を歩くだけでも一人につき3回
1年生たちによる怒涛の挨拶攻めを受けることで

「挨拶」とは“されるもの”
でもあることを知った。

慣れない挨拶攻めに、初めは何だか恥ずかしくて
ちょっぴり戸惑ったりもしたけど

次第にそれも当たり前になって行くことで
2年になったことをとしみじみと実感した。

学業が中心だったそれまでの1年間に対して

早くも学業は卒業??

した僕たちは、職場実習と題して
いよいよ本格的に働き始めることとなった。

いよいよ始まるんだ。

そうだよ!
わざわざ勉強をするために来た訳じゃないんだ。
僕は働くためにココに来たんだ。

「自分で働いて自分でお金を稼ぐ」
そして欲しい物を手に入れる。

これこそが僕の求めていた自由なんだ。

あの頃の僕にとって
働くこと、そして稼ぐこと。

それが自由だった。

初めて社員数千人が働く工場を
目の当たりにした瞬間は

ス、スゲー!!
デ、デケー!!


の一言。

額に汗しながら一生懸命働いている社員の姿に
マジでカッコイイー!!と思った。

ここから
僕のサクセスが始まるんだ!!


と胸をワクワクさせながら

森井です。
宜しくお願いします!!

と社会人へと向かう
小さな小さな一歩を踏み出した。

とは言うものの

それまで経験した仕事と言えば
小学生の頃、1回50円でした親父への肩たたきと
玄関の掃除くらい。

“仕事くらい”なんて
社会をなめていた僕にとって

働くということは
予想以上に大変なことだった。

仕事なんて楽勝じゃん!

簡単に考えていた僕の仕事デビューは
まさに1ラウンドでKO。

社会人としての自分の無力さを痛いほどに痛感。

後輩たちが出来たことで
随分と大人になったつもりでいても

社会に出れば箸にも棒にもならない
ちっぽけな自分の存在に気付くことで

「井の中の蛙」を感じた。

「ない」ものじゃなくて
「ある」もので勝負するのが僕のスタンス。

知識と経験のない僕は、若さと勢い
そして笑顔と元気で乗り越えることで

仕事は出来なかったけど
職場の方々にはとても可愛がってもらえた。

森井君か、歳はいくつだ?

17っす。

17ってか?若いな〜(笑)
今度、俺のクラウンに乗せてやるぞ。
バリバリの新車だぞ。

マ、マジっすか!?
クラウンの新車っすか!?

あの頃
クラウンの価格もクラウンの価値も
何一つ全く分かっていなかったけど

ただその車は
相当スゴイ車なんだろうなぁ〜
ってことだけは何となく話方で分かった。

17歳の僕にとってサラリーマンとは
スーパーマンと同じくらい眩しい存在に
見えたことを覚えている。

いいな〜
僕も早く大人になりたいなぁ〜

社会人と多く接することで次第に
そんな思いが強くなっていった。


先輩。
1年は僕がしめますよ!

1年の権力者争いに名乗りを上げた
血気盛んな後輩のセリフに

(そんなの誰でもいいよ〜)



僕の頭はバイクと車のことで
いっぱいだった。

当時、僕たちの間で流行っていた
「あいつとララバイ」というマンガに
強い影響を受けていた僕は

主人公が乗るカワサキ750RS 
通称“ZU”(ゼッツー)に夢中。

彼女を後ろに乗せて爽快に
海岸線を走る姿を想像してた。

それまで男だらけで激動の毎日を過ごしていた僕は
女性のことを考える余裕なんてこれっぽっちもなかったけど

“そんな想像”をすることで
初めて毎日の生活の中に
女性がいないことに気がついた。

マズイ!!

1回きりの人生。

華のティーンエイジャーを
彼女なしで過ごす人生だけは
何としても避けなければ!!

あの頃

肉体的にも精神的にも安定していた
いたって健康的な僕たちの頭の中が

盛のついた野良ネコの様になってしまったことは
いたって健康的で当たり前の成り行きだった。

考えてみれば、僕たちの毎日は
女性との会話はもちろんのこと

1日の中で
女性の姿が視界に入るということも一切ない
そんな不健康な毎日だった。

ヤバイ。
何とかしなければ!!


と本気で焦った。

だけど、どうするよ!?

地元じゃないだけに

お〜 久しぶり〜!!

な〜んて言う

偶然、誰かとバッタリ

なんて奇跡はまず有りえない。

競争率1000倍という中では紹介も厳しい。

偶然、ミラクルが起こる確率は
限りなくゼロに近い・・・

無理なのか・・・!?

・・って何もしてないのに
諦めるのは早過ぎっ!!

このまま何のハッピーもなく
貴重な10代を終わらせる訳にはいかない。

方法は何一つ分からなかったけど
一つだけハッキリと分かっていたことは

このままの生活を続ければ
このままの生活が続いて行くということ。


ジッとしていたって何も始まらない。
とくかく動かなければ話にならない。

だけど、どうする!?
どうするんだ、自分!?


一体どうすればいいのか?
どこに向かえばいいのか?

何も分からないまま
ただ「青春」という二文字に向けて
走り始めた僕だった。




posted by Morii at 22:21| Comment(0) | 日記