2010年11月27日

バイオグラフィーBLOG 48

せっかく奇跡的なミラクルを掴んだにも関わらず
イノシシ先輩と美女との恋は終わろうとしていた。

出会いがあれば
別れがあるもの。

それは仕方のないこと。

ただ、あれほどの美女との恋が終わろうとしているのに
なぜか先輩のホッとしたような顔が気になった。

で、彼女とはどこまで行ったの?
そう尋ねる僕に、先輩は

どこまでって
まぁ手をつないだまでは
上手く行ったんだけどなぁ〜

(手だけ!?)

せっかくそんな美女と付き合うことが出来たのに、
手をつないだだけで終わってしまうなんて
僕にはどうしても考えられなかった。

なぜなんだ?

よくよく聞いてみると、その原因は
「彼女が良過ぎるから」とのこと。

やっぱり俺みたいな男じゃ
あんな可愛い子は釣り合わないんじゃない・・・

バシっ!!

その瞬間、僕のミドルキックが
イノシシ先輩のお尻を直撃した。

なんだよ
痛て〜な〜

なんですか、その理由は!?

せっかくあんなミポリンみたいな可愛い人なのに
手をつないだだけで終わりにしちゃっていいんですか!?

でも正直
これまでの育って来た環境が違い過ぎる気がしてなぁ
実際、何を話していいのか、どうエスコートしていいのか
よくわかんね〜んだよなぁ

誰だって初めから上手く行くことなんてないんですよ。
初めから上手く行く恋なんてどこにもないんですよ。

よく考えて下さい。
彼女との恋を終わらせるということは
二人っきりで過ごす甘い夜を手放して

この全く掃除のされていない、エロ雑誌に囲まれた
万年床の上で、ほか弁を食べながら一人で
テレビを見て過ごすってことを意味するんですよ。

ホントにそれでいいんですか?

・・・・・

ミポリンこと中山美穂とは、当時月9の
人気ナンバー1を誇る大人気女優。

そんな可愛い彼女と、この万年床と天秤にかけて、
あろうことか自分から別れ様としている先輩が
僕はどしても許せなかった。

でも、やっぱり・・・

バシっ!!

最後のセリフを聞き終える前に
2発目のミドルが再び直撃した。

痛て〜な〜
痛て〜な〜じゃないっしょ!!

彼女が先輩でいいって言ってるんだから
そんなの関係ないっしょ!

“やっぱり俺みたいな男じゃ釣り合わない”
なんて言いながら
結局、つき合い方がわからないだけじゃないっすか!

いいっすか?
先輩の活躍にはマジでみんな期待してるんすよ。
先輩の活躍は独身寮に住むみんなの夢なんですよ!!

頑張ればこんな先輩でもこんな美女と
付き合えるってことをみんなに見せてあげて下さいよ!

そ、それって褒めてるのか・・・??

あれ程まで欲しい欲しいと願っていた彼女。
しかも夢にまで見たミポリン。(似)

ミポリンと万年床を天秤にかけて
万年床を選ぶなんてことは絶対に有り得ない。

まともに考えれば先輩がフラれることはあっても
自分から別れ話を切り出すなんてことは有り得ない話だ。

でも現実に、今それが起ころうとしている。

人間はストレスを避ける生き物なんだ。
だから慣れない女性と過ごす時間にストレスを感じるより
自分だけの空間で気楽に過ごしたいんだ。

この時、僕は思った。
世の中には「引き戻りの法則」が働いているってことを。

それがどんなに待ち望んだ素晴らしい暮らしであっても
それに慣れるまでは必ずストレスが発生する。

そのストレスを避けるがゆえに
全くストレスのない万年床を自ら選んでしまうという
「引き戻りの法則」

慣れとは恐いものだ。

でも逆に考えれば
この部屋に居心地の良さを感じている訳だから
人間の持つ適応能力はすごいものなんだと思った。

大事なのは

ミポリンに適応するか? 万年床に適応するか?

だけであって
この適応能力をどう適応させるかが問題なんだ。

換気も掃除もせず、足の踏み場もない
この散らかった部屋にストレスを感じながらも
僕の必死の説得は続いた。

世の中に絶対なんてことはないかも知れないけど
でもこれだけはハッキリと言える

こんなチャンスもう2度とないってね。

そんな僕の必死の説得に
先輩の中の魂にスイッチが入ったのか

その後は先輩なりに必死に頑張ったお陰で
本当なら何もなく終わっていた恋が
1年ほど延長できることとなった。

ただ、最後の別れは予想通り
先輩がフラれるというパターンだったけどね。

恋の素晴らしさを知った先輩はホッとするどころか一転、
悲しい涙に変わったけど、それはそれでイイ恋をしたってことで
素晴らしいことなんだと思う。

ちなみにフラた原因は
それまでとは一転、手の出し過ぎにあったようだった。(笑)

何も手を出さないのは問題だけど
あまりに手を出し過ぎるのはもっと問題になるってことを
見た目だけでなく猪突猛進な先輩の行動から僕は教えてもらった。

簡単に諦めるのはもったいないと思う。

起こした行動に間違いなんかはないと思う。

ただ「必死」になり過ぎるのは
“必ず死ぬ”羽目になるってことを僕は知ったんだ。






posted by Morii at 08:10| 日記

2010年11月18日

バイオグラフィーBLOG 47

毎月25日になると自動的に振り込まれる
給料のほとんどを車の改造費に当てていた僕は
いつも月末金欠症候群だった。

せんぱ〜い♪
メシご馳走して下さいよ〜♪


寮にはたくさんの先輩たちがいることをいいことに
給料日前になると何かと先輩に助けてもらっていた。

ただ、これも度々ともなると
さすがの優しい先輩たちも渋い顔に・・・

うう。
ま、まずい・・・
このままでは餓死してしまう・・・

そもそもなぜ渋い顔になるのかといえば
いくら僕にご馳走をしても先輩にとっては
お金が減るだけで何のメリットもないからだ。

つまり、逆説的に考えれば
先輩にメリットを与えることが出来れば
ご馳走してもらえるってことに気づいた僕は

何かいい方法はないか?
と、ない知恵をしぼり出した。

同じ会社で同じ寮。
人生経験も多く物持もよく
給料も多く車も僕よりデカイ。

そんな先輩たちにメリットを与え
喜ばせられることと言えば・・・

女!!

そうだ!
彼女を紹介すればいいんだ!


考えてみれば独身寮に住む先輩たちの多くは
酒・車・バイク・パチンコ・競馬以外は
テレビ・音楽鑑賞といった寮内引こもり班。

彼女どころか、女性との会話もない生活を
している人がほとんどだった。

そんな先輩たちに女性を紹介するということは
お金に変えられない価値があり、とても喜んでもらえる
ことだった。

とは言っても、同じ独身寮に住む僕だって
女性には縁のない生活をしていることには変わりはない訳で

そんな僕に唯一残されたラストカードは「ナンパ」

17歳から始めた僕のナンパはこれまで失敗に次ぐ失敗で
断られることなんて数えきれないほどだったけど

断られるたびにその原因を解明し
断られるたびに今までとは作戦を試すことで
自分なりの法則を編み出していったんだ。

その気になれば出会いはどこにでもある、
ということを一人旅という経験で学んだ僕は

「恥ずかしい」というメンタルブロックを突破させることで、
今では僕の成功率はかなり高くなっていた。

今度、みんなでパーティーしようよ!
めちゃめちゃ楽しいから!!
よかったら友達もたくさん呼んでよ!


喫茶店のウエイトレス。
スタンドのスタッフさん。
歯科医院の受付さんなどなど

数少ないワンチャンスを確実に活かし
先輩たちに夢の合コンをセッティングすることで
僕の株は一気にうなぎ登り!

居酒屋なら1回、からあげ定食なら3回
という参加条件のもと

しばらく僕の食費は先輩たちの
お給料から支払われることとなった。(笑)

はじめは毎月の金欠から
ただご馳走してもらうために考えたアイデアだったけど
先輩たちの本気で喜ぶ姿に、いつしか僕も本気で先輩たちを
応援したくなっていた。

ただ、いくら飲み会に参加しても
会話が弾まならけらば意味がないってことで

恋愛経験の乏しい先輩たちを僕の部屋に集め
恋愛ミーティングを開くこともしばしば。

そんな中、奇跡ともいえるある出来事が起こった。

それは、あまりパっとしない、動物で言えば
サイとかイノシシ系にあたる先輩に

なんと中山美穂似の彼女が。

信じられないことに、かなりの美女が
寮内引こもり大臣とまで言われていた先輩を選んだんだ。

まさに「美女と野獣」とはこのことで
世の中に有り得ないことなんて1つもないってことを
僕は先輩から教えてもらったんだ。

そんなイノシシ先輩のクリーンヒットから

やれば出来る!
やらなけらば何も始まらない!!


ってことを学んだ僕は
その後も単なる飲み会で終わることなく

伊勢志摩日帰りドライブツアーや
小型バスをチャーターしての元祖あいのりツアー
男女ペア対抗☆ ラブボウリング大会
原チャリ厳禁! ラブ☆タンデムツーリング大会

などなど伝説の合コンを次々に企画していった。

出会いがあれば別れもあるし
楽しいこともあれば涙することだってある。

男女が織りなすリアルなドラマは、月9と比べれば
全然トレンディーではなかったけど
だけど、よっぽどリアルでドラマティックだった。

人と人が出合う素晴らしさ。
人と人が出合うことで
初めて未来が変わるということを感じながら

ドラマは観るものじゃない。
自分たちで創り出すものなんだ!!


ということを知ったんだ。















posted by Morii at 15:40| 日記